2021年7月15日に行われた、自閉症協会主催 2021年度第2回正会員向けセミナー”生活の中での工夫(コミュニケーションって何?)”前橋地区会の報告です。
講師:田口正子先生(独立行政法人 国立のぞみの園)
目次
2021年度 第2回正会員向けセミナー ”生活の中での工夫(コミュニケーションって何?)”
7月15日(木)に群馬県社会福祉総合センターにて開催しました。
田口先生は、独立行政法人 国立のぞみの園で、長年強度行動障害の方の支援をしている支援者です。
のぞみの園に3年間。
藤村出先生がコンサルテーションにいらしてから、本格的に支援の組み立てを学び、それから常にASDに関する情報をアップデートし続けているお一人でもあります。
質疑応答も実践をしているからこそお答え頂く濃い内容で時間があっという間に過ぎた2時間。
田口先生、とても元気で力強い口調の中に、ASDの方に誠実で仕事に信念をお持ちの方でした。
知的障害を併せ持つASDの方の事例もあり、説明だけでは理解しずらいところも、イメージしやすいような内容でした。
コミュニケーションは学んでも学んでも、わからないことがとても多いですが、考える基礎となる濃い内容でした。
今回も学校の先生や就労支援を仕事を考えている学生さんや、新人さんたちに研修として是非聞いて頂きたい内容でした。
勉強会の内容:~どうしてASDの人にコミュニケーションに支援が必要なの~
そもそも コミュニケーションって何?
- 何をコミュニケーションっていうの?
- コミュニケーションの種類・必要なこと
ASDの特徴・特性から考える
- そもそもコミュニーションが苦手(障害がある)ことを周囲はわすれないでね。
- ASDの得なこと・苦手なこと
言葉によるコミュニケーションの苦手さ
非言語によるコミュニケーションの苦手さ
さじ加減の言葉や行動がわかりにくい
コミュニケーションは表出と理解をわけて考えよう
- 表出のコミュニケーションの機能(ASDの人から他の人に発信するコミュニケーション)種類(自発的・応答)
- 理解のコミュニケーションの支援・構造化(ASDの人があらゆる情報を理解する為に重要な手段)
配慮・そして大切なのは・・・
言葉だけに頼らず、なんでも使って理解し伝える楽しさを!
質疑応答
- 熱心な指導者の中に、持論を展開する人に、保護者としての考えを伝えるにはどうしたらいいのか
- なんども同じことを繰り返し要求してくる子どもにどのように関わればいいのか
(親の気持ちとしては、要求をきいてあげたい、でもこちらにも都合があるし。。。) - 福祉サービスを利用している時、人によって子どもに対する対応が違う。
子どもにとって大好きなスタッフが退職・移動した後、真逆な対応をするスタッフには、親として
子どもに、そしてスタッフの方とどのように関わればいいのか
質疑応答では、答えはなかなかでないものもありましたが、
みんなで あーでもない。こーでもない。
こんなのは?あんなのは?など、
群馬県自閉症協会ならではの、いろいろな視点の意見もでました。
いろいろな立場で、いろいろな年齢層で情報交換できることも勉強になりました。
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